次の日の会社での昼休み、山口を見つけて声をかけた。
「一緒にメシ行こうぜ」
「あー、いいけど、今日は社食な」
「んー、外行かない?」
「いや金無いんだよ、社食で300円で食えるソバ定食にしようって決めてるし」
「じゃあ、奢るから外に行こうぜ」
「え?何?珍しいじゃん」
「その代わり、LINEの事、イロイロと教えてほしいんよ、最近、スマホに入れてさ」
「ぐっさんLINEのプロって言ってたじゃん」
「へー、まあ、奢ってくれるならいくらでも教えますよー」
と、上機嫌、うまく相談できる形に持っていけた。
社食でマキちゃんの相談とか出来ないからね。
会社のナナメ向かいにある食後にコーヒーが出てくる喫茶店で奥の席を陣取る。
メシもそこそこに、山口に差し障りの無いLINEのイロハを聞いていく。
ちょっと見えた山口のお友達リストは何人もの人の名前が並んでいて、名前や画像から明らかに女性ってものが多い、と言うか、ほとんどが女性?
しかも画像のある女性はどれも若い感じの画像に見えた。

さて、そろそろ本題だ。
「ぐっさん、女性のLINE友が多そうだな」
「ん?うらやましい?大体、俺、男とID交換しないし」
「もしかしてモテてるの?」
「へへっ、まあ、友達リストに載ってるの、全部、プライベートの友達だからね」
やっぱり山口はモテてるみたい。
これはぜひ参考になる事を聞いてみたい。
「すごいなー、ぐっさん、そんなにモテるのかよ。どこで出会うんだよ、そんな子達と」
「ふふん、まあ、そういうルートが有るんだよ」
「実はさ、俺も若い女の子とLINEのID交換したんだけどさ」
「お、ホントに?」
「でも、なんか、良く解らないSNSでメッセージ見てほしいとか言われて迷ってるんだよ」
それとなく本題を切り出してみた。
山口は、それを聞いて少し残念そうな表情を浮かべたように思えた。
山口は少し言葉を切った後「ははぁー、あー、ソレ、出会い系サイトのサクラってヤツだから相手にしたらダメだぜ」
やっぱり、聞きたくない言葉を山口は発したのだった。


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